2017年 05月 15日
新卒一括採用は、時代遅れの慣習なのか。
秋深まる頃になると、
マスコミは大企業の新卒一括採用に関して批評が始まります。
その内容は、批判がたいへん多いのです。
“機会不均等”、“一度きりの採用試験”、“落ちたら一生終わり”などなどです。
少し大げさな言い方もあるようですが、
大企業の新卒一括採用はこれからも無くなることはないでしょう。
何故なら、これには歴史的な深い理由と必要性があるからです。
この採用の慣習が、始まったのは明治時代で戦争に使う兵器の
製造職人不足を解消の為、大企業から始まったと言われています。
そして、大企業の増加・採用経費削減などで大戦後に定着しました。
そして採用人数が多いほど経費がかかるため、
在学している学校の偏差値・親の職業などの判断基準で容易に決められてしまう傾向にあります。
批判が巻き起こっても慣習が続いているのは、
日本の労働習慣とよく適合しているからだと考えます。
世間の人は在学中に職を決め、卒業してからすぐに働きに行くのは
自然な若者の姿だと考えている為、若い時に職についていないと白眼視されます。
また、企業の年齢構成を一定に保たねばならない面も要因としてあるのでしょう。
新卒一括採用の弊害を挙げて非難するのは一考かと思います。
ただ、弊害が目に付けば改善策を思案して実行すればいいのです。
これからも減少はしても無くなることはないと思います。
その代り、一括採用と言っても採用する人材1人1人を見極めていかなければ、
本当に欲しい有能な人材は見つかることはないでしょう。
要は、一括採用といったくくりに囚われることなく、
人間性を見抜くことが企業にとっては重要なのです。
by good-employment
| 2017-05-15 14:53
| 採用